ずっと前に観て感想書きたいと思いつつ忘れてました笑
ネタバレわんさかなのでご注意くださいましー。
原作は大好き本谷ゆきこさん!!
監督は今話題の『告白』の監督さん(名前ど忘れ!笑)
私は本谷さんの小説を先に読んでから映画を観ました。
うーん、やっぱり小説が強烈すぎて、映画が微妙に感じてしまったなぁ。
小説が登場人物の過去から現在までを描き、どうしてそんな性格になったのか、どうして今の現状になっているかを描いているのに対し、映画はなるべく深く描かなくてもいいように、周囲の人物を動かしたり設定を変えたりして対処している感じですね。
小説愛が激しい私にとっては悲しかったです笑
ただ原作を映画化する上で、人物の性格は変えないで欲しかったなー。
お兄ちゃんだけは結構そのままなんだけど、特に清深ちゃんは変わりすぎ。
映画の清深ちゃんはただの性格悪い子に見えちゃうんだよなー。
原作では、
お姉ちゃん面白い!→漫画に描いて発散→誰かに伝えたいけどさすがに悪い→漫画を極めて発散→やっぱ伝えたい→ホラー雑誌なら無関係だからデビューしなくてすむ。投稿→デビューしちゃった…
っていう葛藤があって、だからこその騒動と反省があるんだけど、映画は
お姉ちゃん漫画のネタになる!→ホラー漫画投稿→デビュー
っていうすごい簡潔にしてあるんだよね。
すごくわかりやすいんだけど、ただそれ性格変わってるやんっていう。
最後の「お姉ちゃんは面白すぎる。帰ってきちゃだめじゃない」っていうセリフも、原作の方が納得できるんだよね…。
あとお姉ちゃんの文通相手も、映画では実在する人になってたね。
これは謎。原作は相手から送ってきてることになってるから、あんまり違和感はないんだけど、映画はお姉ちゃんが自分から送ってる設定。
うーん展開に無理がある気がするなぁ。
架空の相手なら普通は信用しないでしょって事なのかなぁ。まあそうだよなぁ。
あ、あとお兄ちゃん映画だとお姉ちゃんに恋しちゃってるみたいに見えるよ!笑
脚本か演技か、どっかかえるべきだと思いました。
色々語りすぎてもあれなので、ラストについて。
ラストは「きれいにまとめたな」って感じ。
まあ原作のラストに1シーン追加してあるんだよね。
絶望に沈んだお姉ちゃん、映画では自分に向き合ってもう一度東京で暮らす決意をします。
このラストはねぇ、どうなんだろうね笑
原作は、生きる価値のない自分はまわりを呪うことしかできないってなって終わるのよね。
やっぱ演劇と映画の差だなって思います。
うまく言えないけど、演劇は多少あやふやに終わっても許される反面、映画はすっきり終われるラストシーンを求められる気がするね。
個人的に発狂するお姉ちゃんが見たかったからちょっとがっかりでした笑
あと、やっぱり原作のラストは本谷さんの色が出ていてどうしようもなく好きです。
ひとりひとりが生きていて、それぞれ希望が見えたり絶望しか感じられなかったり、本当にそれぞれだけどみんな必死であがいている。
みんな愛すべき個なんだっていう感じ。
うまくいえないけどおしまい。
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